「寒霞渓/香川県」

2023年02月10日

第四十二話 2月10日は「寒霞渓/香川県」

寒霞渓(かんかけい)は、香川県の小豆島にある渓谷。国指定の名勝に指定されている。星ヶ城(小豆島町の中央東部にある標高817 mの山)と美しの原高原の間、範囲は東西7km、南北4kmに及ぶ大渓谷で、そこに約1300万年前の火山活動により堆積した疑灰角礫岩などが、度重なる地殻変動と風雨による侵食により、断崖や奇岩群を形成している。 『日本書紀』にも記述がある奇勝で、元々は鍵掛(鉤掛)、神懸、神駆などの字が当てられてカンカケの名で呼ばれてきた。これはガンカケ、ガッカケなどとともに崩れた崖や絶壁などを指す語であるが、これを元に明治初期の儒学者、藤沢南岳が寒霞渓と命名した。当地は、1923年(大正12年)3月7日に「神懸山(寒霞渓)」として国の名勝に指定され、また1934年(昭和9年)の「瀬戸内海国立公園」設置の契機となった、大渓谷と海を一望できる景勝地である。ほか、「日本三大渓谷美」、「日本三大奇勝」や「日本百景」、「21世紀に残したい日本の自然100選」等に選ばれている。新緑や紅葉の季節は多くの観光客で賑わう。