前の所有者の滞納金を請求されました。
2026.06.17
前の所有者の滞納金を請求されました
中古マンションを購入して3ヶ月です。
先日、管理組合から「前所有者の管理費等の未納分がある」と連絡が来ました。
金額は約18万円です。
私は購入時にそのような説明を受けていません。
重要事項説明書を見返しても、未納なしのように読めます。
管理会社に確認すると、「前所有者と新所有者の間で整理してもらう話」と言われました。
売主側の仲介会社にも連絡していますが、返事が遅く、不安になっています。
自分が住み始める前の滞納金まで、買主が負担しなければならないのでしょうか。
もし本当に未納があったなら、契約前に説明されるべき内容ではないのでしょうか。
不動産のプロ視点からのアドバイス
中古マンションご購入後の思わぬトラブル、大変ご不安なお気持ちお察しいたします。
お引越しの直後に身に覚えのない請求が来るのは納得がいきませんよね。
法律や不動産取引のルールに基づき、結論と今後の対応策をわかりやすく解説いたします。
1. 自分が住む前の滞納金でも、買主が負担するのか?
結論:管理組合からの請求に対しては、買主(新所有者)に支払い義務が生じます。
理不尽に感じられるかと思いますが、「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」の第8条により、マンションの管理費や修繕積立金の滞納分は、「新しい所有者にも請求できる」と定められています。管理会社が「前所有者と新所有者の間で整理してほしい」と言うのは、この法律を根拠に「まずは現在の所有者であるあなたに請求する権利がある」という立場をとっているためです。
しかし、これはあくまで「管理組合に対して立て替えて支払う義務」があるだけであり、最終的にあなたが泣き寝入りして負担しなければならないわけではありません。 本来支払うべきだった前所有者や、ミスをした不動産会社に請求することが可能です。
2. 契約前に説明されるべき内容ではないのか?
結論:おっしゃる通り、契約前に必ず説明されなければならない最重要項目です。
重要事項説明書(重説)に「未納なし」と記載されている、あるいは未納の事実が記載されていなかった場合、仲介した不動産会社の「調査義務違反」および「説明義務違反(宅建業法違反)」となる可能性が極めて高いです。
通常、不動産会社は売買契約の前に、管理会社から「重要事項調査報告書」という書類を取り寄せ、滞納の有無を厳格にチェックします。今回滞納があったにもかかわらず重説に記載がなかったとすれば、仲介会社の明らかなミスです。
3. 今後どう対応すべきか(3つのステップ)
今後の具体的な行動手順は以下の通りです。
ステップ1:ご自身の仲介会社に強く責任を追及する
売主側の仲介会社だけでなく、あなたが仲介手数料を支払った「買主側(ご自身)の仲介会社」に連絡してください。重要事項説明を行ったのはご自身の仲介会社です。「重説に記載がない滞納金が発覚した。宅建業法違反(説明義務違反)ではないか。全額補償してほしい」と明確に伝えましょう。
ステップ2:行政の相談窓口や宅建協会をチラつかせる(連絡が遅い場合)
不動産会社の対応が遅い、または逃げ腰な場合は、「対応いただけないなら、所属している宅建協会(ハトマークやウサギマークの団体)や、都道府県の宅建業法管轄窓口に『重要事項説明義務違反』として相談します」と伝えてください。不動産業者にとって行政指導は非常に怖いため、急激に対応が変わることが多いです。
ステップ3:管理組合(管理会社)への連絡
管理組合からの督促を放置すると、遅延損害金が発生する恐れがあります。管理組合には「現在、重要事項説明義務違反として仲介会社と交渉中です。支払いの意思はありますが、少し待っていただけないか」と事情を説明し、猶予の相談をしてみてください。どうしても待てないと言われた場合は、一旦ご自身で立て替えて支払い、その領収書をもって仲介会社に損害賠償として同額を請求する形になります。
【まとめ】 現在の法律上、管理組合への支払いは一旦あなたが対応せざるを得ない可能性が高いですが、その18万円は仲介会社(または前所有者)から取り戻せる可能性が非常に高いお金です。ご自身の見落としではありませんので、強気の姿勢で仲介会社に補償を求めて交渉を進めてください。

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