買主が境界標の再確認を求めてきました。

2026.06.20

買主が境界標の再確認を求めてきました

実家の土地付き戸建てを売却することになり、すでに買主も見つかっています。

築年数は古いですが、土地として購入したいという方で話が進んでいました。

 

先日、契約直前になって買主側から「境界標が一部見当たらないので、測量し直してほしい」と言われました。

こちらとしては、昔からこの状態で住んでいましたし、隣地とも特に揉めたことはありません。

 

不動産会社からは「後々のトラブルを避けるなら、売主側で測量した方がよい」と言われています。

ただ、費用が40万円以上かかるようで、正直納得できません。

 

買主から値引きも求められている中で、さらに測量費までこちらが負担するのかと思うと、売る気が少しなくなってきました。

 

土地付き戸建ての売却では、境界確認や測量は売主が負担するものなのでしょうか?

契約前なら、こちらから断っても問題ありませんか?

2026062001

不動産のプロ視点からのアドバイス

契約直前になっての想定外の測量費用の負担、さらには値引き交渉も重なり、売却へのモチベーションが下がってしまうお気持ち、よく理解できます。

ご不安に思われている2点について、わかりやすく解説いたします。

 

1. 境界確認や測量費用は売主が負担するものなのか?

結論から申し上げますと、売主様が費用を負担して測量を行うのが一般的な取引慣習です。

通常の不動産売買では、売主様に「境界明示義務(隣接地との境界をはっきりさせて引き渡す義務)」が課されます。買主様は「将来、隣地と境界トラブルになるリスク」を避けたいため、境界標が見当たらない場合、売主様の責任と費用において測量し、境界を確定させることを求めてきます。

ただし、これは法律で決められた絶対の義務ではなく、あくまで「契約条件のひとつ」です。買主様の合意さえあれば、測量をせずに現状のまま引き渡す「公簿売買(こうぼばいばい)」として契約することも可能です。

 

2. 契約前にこちらから断っても問題ないか?

契約締結前(売買契約書に署名・捺印をする前)であれば、お断りしても全く問題ありません。

この段階でお話を白紙に戻しても、違約金やペナルティ等が発生することは一切ありません。「この条件では納得できないので売らない」と決断するのは、売主様の正当な権利ですのでご安心ください。

 

今後のアドバイス:どのように交渉すべきか

値引きに応じた上で、さらに40万円以上の測量費用まで負担するとなれば、ご納得いかないのは当然です。

ご自身の利益を守るために、仲介の不動産会社を通じて以下のような「条件の再交渉」を提案してみてはいかがでしょうか。

「値引きには応じるが、測量費用は負担しない(現状引き渡しとする)」

「測量費用はこちらで負担するが、値引きはお断りする(満額で購入してもらう)」

「測量費用を売主と買主で折半する」

もし買主様がこれらの条件に納得しない場合は、今回のお話は毅然と白紙に戻し、現状の条件でも購入してくれる別の買主様を探すのも立派な選択肢です。

ご自身が納得できないまま妥協して契約を進めると、後悔につながりかねません。まずは仲介の担当者様に「これ以上の負担は厳しい」という率直なお気持ちを伝え、再交渉の余地がないか相談してみてください。

納得のいくお取引ができることを応援しております。