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2024年02月13日

『シコふんじゃった。』は、1992年(平成4年)1月15日公開の映画。監督・脚本、周防正行。主演、本木雅弘。

卒業のための単位と引き換えに、廃部寸前の弱小相撲部に入ることになった大学生の奮闘をコミカルに描いた映画。第35回ブルーリボン賞作品賞ならびに第16回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品。映画の公開後、監督の周防自身によって小説版も執筆された。

物語のあらすじは、

教立大学の4年生、山本秋平(本木雅弘)は根っからの遊び人で勉強にはまるで興味がなく、授業は友人の代返頼み。卒論の指導教員である穴山教授(柄本明)の顔も知らぬまま、伯父のコネで一流企業への就職を決めていたが、ある日その穴山教授に呼び出され、卒業に必要な単位がほしかったら一日だけ相撲部員になって試合に出ろと言われる。かつては強豪だった教立大相撲部だが今は弱体化し、廃部の危機に瀕していた。相撲部部長で学生横綱の経験もある穴山は相撲部存続のため、とりあえず大会出場に必要なメンバーを集めようとしていたのである。穴山の研究室に属する大学院生で相撲部マネージャーを務める川村夏子(清水美沙)の頼みもあり、秋平は渋々承諾する。たった一人の部員である青木(竹中直人)は相撲を愛しているが入部以来一度も勝ったことがない。そこに、単位のため入部した秋平、体型だけで勧誘された運動神経ゼロの田中(田口浩正)、大相撲人気に憧れてやってきた秋平の弟の春雄(宝井誠明)が加わり、かろうじて大会に参加したが誰も勝つことはできない。勝っても負けてもこれで終わりだと思っていた秋平だったが、慰労会でOBの熊田(六平直政)に激しく罵倒されて腹を立て、思わず立ち上がると「勝ってやろうじゃねえか」とたんかを切ってしまう。秋平と青木は相撲部強化のため、オックスフォード大学ではラグビー選手だったイギリス人留学生スマイリー(ロバート・ホフマン)の勧誘に向かう。日本文化を馬鹿にしているスマイリーは、まわしの下にパンツをはくことを条件に入部する。一方、巨体の女子学生、正子は春雄に憧れ、志願して二人目の相撲部マネージャーとなる。夏、一同は穴山の実家で合宿を行うが、地元の小学生相手の練習試合でもさんざんに負け、やはり合宿に来ていた北東学院大学の相撲部員たちにも嘲笑されてしまう。合宿を契機に俄然やる気になったメンバーたちは猛練習でめきめき力をつけ、学生相撲三部のリーグ戦に出場する。どうしてもまわしの下のパンツを脱ぐ気になれないスマイリーは毎回不戦勝だが他のメンバーが勝利を重ね、とうとう全勝同士で北東学院大と対戦することになる。初戦で春雄が腕を骨折するが、スマイリーがついにパンツを破り捨てて参戦し、青木も入部以来初勝利を挙げ、教立大が勝ち越して優勝する。一同は大喜びするが、三部リーグ優勝校には二部リーグ最下位校との入れ替え戦が待っていた。しかし春雄が骨折しているためにメンバーが足りない。入れ替え戦は棄権ということになりかけるが、正子が男に扮して出場すると言い出す。翌日の入れ替え戦で、正子は胸を隠すため身体に包帯とテープを巻いて土俵に上がり、善戦するも敗れる。だが彼女の姿に相撲部員たちは奮起し、再び勝ち越して教立大の二部昇格が決まった。その後、田中は大学を辞めて大相撲の世界に入ることを決める。スマイリーはイギリスに帰国。正子と春雄はロンドンへ留学することになり、8年生の青木は卒業のため退部する。そんな中、秋平は「もう楽してズルするのはやめだ」と、コネによる就職を辞退し、もう一年相撲部を続ける決意をする。唯一の相撲部員となった秋平が練習所の土俵で四股を踏んでいると夏子が現れ、四股を教えてくれと頼む。二人は向かい合って四股を踏むのだった。