「冷汁うどん/埼玉県」

2023年06月08日

冷汁うどん(ひやしるうどん)は、埼玉県の大宮・川越・加須(かぞ)あたりで中心に主に夏の家庭料理として食べられるうどん料理。ゴ マ、淡色系の米麹麦味噌(一部には他の味噌の場合もある)、シソの葉、砂糖などをすり鉢ですり潰し、冷水やだし汁を加えてよく混ぜ合 わせて伸ばしたつゆで食べる。薬味にミョウガやショウガを加えたり、キュウリも千切りにして別に添える場合もある。淡色の米麹味噌
 (一部にはその他の味噌の場合もある)ベースの冷したつゆにうどんをつけて食べる家庭料理である。冷汁うどんの起源・発祥は、キュウ リの輪切りを砂糖・塩・ゴマで和えた料理を総菜としてよく食べており、そこで余ったものをうどんとあわせた食べ方が始まりとされる。 味噌、ゴマ、夏野菜の組み合わせは、暑い夏を乗り切るための栄養バランスが良く、炎天下で重労働を行う農民が、時間や食欲のない時で も充分な栄養補給を行い、簡単においしく食べられる生活の知恵として伝承されていた料理である。うどん以外にそうめんを用いることも ある。「すりたて」のつけ汁で食べることから、なまって「すったて」「つったて」と呼ぶこともある。地域により、つけ汁はゴマと味噌だ けで、野菜類は薬味として食べる時に加える形の場合もある。埼玉県北東部では、一般的なめんつゆにキュウリ・ミョウガ・青しそ・山椒 などを細かく刻んだものを入れ、氷などで冷やしたものを「冷や汁」と称することがある。