「イワシのゴマ漬け/千葉県」

2023年06月15日

イワシのゴマ漬けは、カタクチイワシの頭と内臓を除いた身をごまをまぶして酢で漬け込んだ九十九里地方の郷土料理である。
九十九里地方は江戸時代からイワシ漁が盛んで、今でもイワシの漁獲高が全国一。大量に水揚げされるイワシを何とか保存する為に、昔か ら様々な料理が編み出されてきた。数多くのイワシ料理があるが、「イワシのゴマ漬け」は中でもイワシの本場九十九里を代表する料理。 刺身、寿司、つみれ汁、塩焼き、丸干し、天ぷら、角煮、なめろう(たたきの一種)、さんが焼き(なめろうを焼いたもの)など千葉県に
 はいわしを素材にした料理が 100 種類以上はあるといわれている。大量に獲れる鰯だが鮮度が落ちるのが早いため、鰯を保存する為の方 法の一つとして必然的に「ごま漬け」が生まれたともいえる。「ごま漬け」は小さなイワシを 1 匹ずつ丁寧に頭と内臓を取り除いて何度 も水で洗い流して血抜きをしなければならないので、大変な手間がかかる。「イワシのゴマ漬け」の作り方は、
1まず、カタクチイワシの頭と内臓を取り除いて、水で念入りに洗って血抜きをする。 2そして塩を振って一晩漬ける。塩漬けしたイワシは身が締まって艶が出ており、下処理には欠かせない。 3その後、塩漬けしたイワシを取り出して十分洗って塩を落とす。 4塩を落としたイワシを今度は砂糖、酒に合わせた酢に漬けて同じ様に一晩寝かせる。 5それから酢を切って、ごま、しょうが、味醂を入れて混ぜる。
 6好みによって唐辛子や柚子の皮を入れる事もある。 7押し蓋の上に重石を載せて一晩以上漬け込み、水気を切れば出来上がり。