「のっぺ/新潟県」

2023年07月25日

のっぺ は新潟の郷土料理のひとつ。新潟県や奈良県のものが有名である。いわゆる家庭料理であるため、地域や家庭により食材や食材の切 り方が大きく異なる。新発田市周辺では「こにもん」、「こにもの」と呼ばれる。また、「のっぺい汁」「ぬっぺい汁」など名称の類似した 料理が全国に分布する。短冊もしくは小さく角切りにしたサトイモを主とし、鶏肉、ニンジン、ゴボウ、油揚げ、加熱したイクラ、ホタテ
 貝の干し貝柱、シイタケ、ギンナン、タケノコ、レンコン、蒲鉾等を加えた煮物である。地域や家庭あるいは個人の好みにより使用される 具材の種類や、暖かいままであるか常温や冷やした状態で食されるかなど、多様な組み合わせが存在する。また、具材の切り方によって祝 儀、不祝儀に出される煮物になる。サトイモによって「とろみ」が自然につくため、片栗粉やデンプンは必須ではない。イクラは加熱せず 生のまま添えられる場合もあり、またイクラを加熱したものをとと豆(「とと(魚魚)」は魚の幼児語である)と呼ぶ地域もある。主に正 月や冠婚葬祭の場で各家庭で食べられてきたが、近年では時期を問わずに食べられる傾向があるほか、郷土料理店や居酒屋や惣菜店でも提

 供している場合がある。