「モンブラン/フランス・イタリア」

2022年09月09日

モンブラン(仏: Mont Blanc、伊: Monte Bianco)は、フランスとイタリアの国境に位置する、ヨーロッパ・アルプスの最高峰。標高4,807.81m。ヨーロッパでは、アジアに近いコーカサス山脈のロシア領に属する複数の山(エルブルス山など)に次ぎ高い山であり、西ヨーロッパでは最高峰である。フランス語でモン (Mont) は「山」、ブラン (Blanc) は「白」を意味し、「白い山」の意味である。イタリア語でも同じく「白い山」の意味のモンテ・ビアンコ (Monte Bianco) と呼ばれる。また、「白い婦人」を意味する(La Dame Blanche)というフランス語の異名もある。モンブランはイタリアのヴァッレ・ダオスタ州とフランスのオート・サヴォワ県の中間に位置している。フランス革命以来、モンブランの山頂がどの国に属するのか度々議論になっていて、両国とも自国の地図においては、山頂を自国の国境線の内側に取り入れる傾向にある。1861年にトリノで開かれたフランスと当時のサルデーニャ王国との会議では、『国境線はモンブラン山頂を通る』ように定められ、現在のところこれが最終的な公式の合意となっている。モンブランに最も近い町は、フランス側ではシャモニー、イタリア側ではクールマイユールである。1957年から1965年にかけて、この2つの町を結ぶ全長11.6kmのモンブラントンネルの掘削が行なわれ、以降40年経った現在でもアルプス越えの主要ルートの1つとなっている。従来は標高4807mとされてきたが、モンブランの山頂は厚い氷に覆われており、標高が気候により変動する。そのため現在では、標高の計測が定期的に行われるようになった。なお、実際の岩の頂上は4,792 mであり、氷で覆われた頂上からは16 m程離れている。2021年9月30日、4,807.81 mと発表。専門家によると、「2001年以降は毎年平均13センチずつ低くなっている」とのこと。現在、モンブランは年平均2万人の登山者によって登頂されている。熟練した登山者にとっては難易度はそれほど高くない。モンブラン近くのエギーユ・デュ・ミディの、標高3,777m地点までロープウェイで登ることができ、そこからモンブラン山頂までの標高差は1000m程に過ぎない。しかし、今日でもモンブランは多くの死傷者を出している山であり、最盛期の週末には、地元のレスキュー隊が一日平均12回も出動している。これらの多くは一般の登山道への出動である。モンブラン登頂には、高高度における登山の知識、ガイド(もしくは熟練の登山者)、そして十分な装備が不可欠である。登山路には滑落の危険性がある部分などもある。また、高山病の危険性もある。

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