「松川浦/福島県」

2022年11月17日

松川浦(まつかわうら)は、福島県相馬市郊外にある潟湖(砂州やサンゴ礁により外海から隔てられた水深の浅い水域のこと。)である。

砂州により太平洋と隔てられた南北5 km・東西3 kmの南北に細長い入り江(湾)だが、海水の出入り口は北側にある1908年(明治41年)1月から1910年(明治43年)にかけて掘削されたわずか幅約80mの水路部分のみであり、太平洋との間の陸地が100 m程度の幅しか無いため、実感としては「海のすぐそばにあるもうひとつの海」である。水路開削以前は砂洲側に河口があったが、潮流の変化や暴風などにより河口が塞がれたり位置がたびたび変わった。入り江の入り口内側は松川浦漁港のひとつ原釜漁港、浦内最南部に磯部漁港がある。大小の島や岩が点在する風光明媚な風景は日本三景の松島になぞらえて 「小松島」とも評され日本百景のひとつに数えられ、松川浦県立自然公園にも指定されている。春から夏にかけては潮干狩りが、漁港近くの海岸や、浦内最大の島・中州などで行われる。海苔の養殖が盛んで入り江内には数多くの竹竿が垂直に林立している。日本の白砂青松百選の選定も受けている。松川浦周辺には、観光イチゴ園、観光ホテル、旅館、民宿、海産物市場・販売所等多くの施設が立地する。